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シェルターの日記…マンハッタンの友人からです

保護活動の中でのメールを頂きましたので、掲載いたします。

ペット後進国の日本が、少しでもロサンゼルスに近づくことを願いつつ、ここに転載させていただきます…

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去年の暮れの事になりますが、私と子供がお手伝いに行くレスキュー団体で、シェルターから引き出した犬たちを里親会に連れて来ている人に聞いた話です。

初めに申し上げると、このレスキュー団体は、土曜日ごとに、あるペット用品店(この店は、小動物を含む 一切の生体販売をしていません)の駐車場の一部を借りて、里親会を催している、全くの無償ボランティアの方々の集まりです。

私たちは、そこへお手伝いに行くだけですが、レスキューの人たちは、シェルターから引き出した犬や猫たちを、土曜日ごとにここへ連れて来るのです。

少し前に、仕事の隙をぬって、メモも取らずに聞いたので、忘れてしまった事もありますので、ご質問があればまた聞いて来ますので、どうぞご遠慮なくお願いします。

アメリカは、ご存知のように大きい国で、規則や習慣が州ごとにちがい、また、州の中でも、郡や市町によってもちがうので、ここからの情報は、ロサンゼルス郡ロサンゼルス市周辺の話と思って聞いて下さい。

まず、ロサンゼルス郡には、公的機関としてのシェルターが3カ所、非利益団体が運営しているシェルターが11カ所あるそうです。そして、その11のシェルターと連絡を取り合っている、ここにいるようなボランティアの人たちがたくさんいて、このような里親会をあちこちで開いているようです。

そして、公共シェルターの処分率は、平均で25%以下(ボランティアさんたちはゼロをめざしていると、この方は語っていました)11カ所のその他のシェルターでは、なんと殺処分はゼロだそうです。

この11のシェルターには、随時80~100頭の犬がいて、収容期限は特に決められていないそうです。長ければ1年以上いる犬もいるらしいです。そして、あまりに引き取り手のない犬がいると、このようなボランティアさんたちに声がかかるそうです。
3カ所の公共シェルターについての、これらの情報が同じであるかどうかは、聞きそびれました。

あるボランティアさんは、ピットブル系やマスチフ系など、怖そうな犬種(当然、引き取り手も少ない)を専門に引き出しています。そうでなくても、他のボランティアさんも、人気のない犬を引き出して来るので、雑種ばかりだし、正直に言って、ブランド犬に比べたら姿形は見劣りする犬ばかりです。でも、一日でも一緒にいれば、見てくれなんて関係ない、みんなかわいい、いい子たちです。
それをどうやって、世間の人にアピールすればいいのか、今後の課題です。日本での、ブランド犬嗜好、なんとかして食い止めたいですね。

ここで、ピットブルに関して、誤解している方もあると思うので、彼らのために弁護させていただくと、ピットブルが初めから攻撃的なわけではありません。 ただ、ピットブル、シェパード、ロットワイラー、ドーベルマンなどの犬種は、ラブラドールやゴールデンなどに比べると、しつけ方や飼い方によっては攻撃的に造り上げ易いと言う特徴があります。これらの犬種と遊ぶ時、おもちゃの引っ張りっこは、そのような性格を呼び覚ます事になるのでやってはいけないと聞きました。

でも、知人に、ドーベルマンの盲導犬を連れている人がいて「ラブラドールより毛が抜けなくてよい」と言って、その子は2代目だそうです。見た目は、シッポ耳もカットした大きくて立派なドーベルマンですが、性格はうちのコーギーより温和です。大きな音がするとブルブル震えています。お仕事中(ハーネス着用中)と、ハーネスをはずしてもらった時の人格(犬格)が、あまりにもちがうので笑ってしまいます。

ですから、ピットブルなどは、違法であるギャンブル(闘犬)目的の悪い人間に、愛される事も愛する事も知らないまま、まわりのだれをも信用しないような性格に造り上げられたあげく、攻撃的なファイティングドッグとして、ケガをしても治療さえしてもらえず、使い捨てにされているのです。

闘犬は違法なので、みつかれば人間は即逮捕、かわいそうな事に、危険過ぎると言う理由で、犬は安楽死させられます。

これは、私の意見ですが、大都会の真ん中では、人々の啓蒙もすすんでいて、闘犬は既に行われていないのではないかと思います。テレビのアニマルポリスドキュメンタリーを見ていても、だいたいが、フロリダ、ミシガン、テキサス、ルイジアナなどの州の、地方の小さな町の、治安のあまりよくないような場所が出て来ます。

もっとも、ロサンゼルスも少し離れれば、田舎町もありますから、そういうところでは、未だ行われているのかもしれませんが...

話を元にもどします。
そして、カリフォルニアの公共シェルターでの殺処分は、麻酔薬の致死量投与による安楽死です。けれども、これはアメリカ全土で行われている殺処分方とは言えません。アメリカでも、窒息死を実行している州、あるいは郡はまだ存在しています。

また、猫レスキューと犬レスキューでは、全く別々のボランティアさんが活動していて、猫レスキューは、店内で行なわれています。
我が家にいる猫を保護したレスキューボランティアさんは、自分の飼い猫が18匹、保護している猫が随時30匹くらいいると話していました。

この店だけでなく、週末にはどこの大型店も里親会のために場所を提供しています。小動物の扱い方について、PETA に追求されているペッツマートも例外ではありません。
by cjl82810 | 2009-01-16 19:47 | 保護活動より